姫とその盗賊 — エルフ王国の禁断の夜｜彼氏ASMR（イケボ・低音ボイス）

「そこにいるね、君。ひとつ踏み外したら、今度は君が俺の心を盗むところだったよ。」

今夜は、平凡を抜け出して月光が古い大理石を踊らせる場所へ連れて行くよ。『姫とその盗賊』――パイセドール・エルフ王国の魔法めいた回廊の奥、禁じられた逢瀬の物語だ。策略と危険が渦巻く中で、向こう見ずな盗賊と、想像以上に大胆な君が出会う。

計画は単純だった。城に忍び込み、いくつかの至宝を懐に入れ、夜明け前に消える——はずだった。だが、鍵穴を覗いたその瞬間、運命は別の脚本を用意していた。ぎこちない侵入、見つかりかけた瞬間、そして──王国で一番守られた宝、つまり“姫である君”と対面することになる。

燭台の揺らめきが二人のあいだで影を描き、剣先が胸元を指す。けれど、刃の先にあるのは単なる脅しじゃない。彼の虚勢の向こうには、生きるために鍛えられた逡巡が見える。

「宝の在りかを教えてもらおうか、姫君。」

ね、君はもう分かってる。彼はただの悪党じゃない。世界から何も与えられず、盗むか飢えるか――その二択を強いられてきた生き残りだってことを。

城内を連れ歩かれるうちに、剣の冷たさや脅しの言葉はじょじょに溶けていく。代わりに生まれるのは、静かな会話と、少しずつほころぶ表情だ。彼は、死の一歩手前で生きてきた重さや、賞金首として追われた過去を話す。君はただ、彼を人として見つめ続ける。それだけで、彼はふと弱さを露わにする。

君がからかえば耳まで赤くなる。優しくすれば言葉を詰まらせる。今、彼が戦っているのは城の兵士じゃない――君なんだよ。君の眼差しが、彼の中の硬い殻に小さな亀裂を入れていく。

やがて二人がたどり着くのは、煌めく宝物庫。山のような金銀財宝が視界を埋めるその前で、彼は立ち止まる。奪って走り去ることは簡単だ。君を置いて消えることもできる。だが君の差し出す優しさ、無防備な温かさが、盗賊の心に絡みついて離れない。

君がそっと宝を贈り、別れ際に一冊の本を彼の袋へ忍ばせる──その行為が、すべてを変える。彼は戸惑い、苦笑いを浮かべて言う。

「贈り物？君から？……俺が会った中で、一番度胸がある姫か、いちばん無謀な姫だな。」

彼にはまだ分からない。もしかしたら一生分からないかもしれない。でも今夜、盗賊が盗んだのは金銀だけじゃない。“別の暮らし方”の光の欠片を盗み見てしまったんだ。誰かが、自分は救われる価値があると信じてくれるかもしれない――そんな希望のきらめき。

『姫とその盗賊』は、囁き、息づかい、暗闇で重なる鼓動を大切に描いた彼氏ASMRだ。イケボで低音の囁きを、バイノーラル収録の臨場感で。敵対から恋へと移り変わるスローバーンな甘さ、盗まれた触れ合いの切なさを味わいたい君に贈るよ。

時にはね、宝物よりも深いもの――互いの温もりや、言葉にできない優しさを確かめ合うような瞬間だってあるかもしれない。そういう夜を、君と一緒に過ごしたいんだ。

今すぐ聴いておいで。盗賊は今夜、君の心にそっと忍び寄るかもしれない。

これは Deep Voice Daddy だよ。 そして、俺は全部君のものだよ。